令和8年診療報酬改定でベースアップ評価料が大きく変わります。
「今までベースアップ評価料は算定していなかった、周りの先生方も出し始めているしうちも出した方がいいのかな?」と考えている先生方、経営に関わることですので焦らず、制度を理解した上で判断されることをオススメします。
今回は、「ベースアップ評価料」の現時点で分かっている事を分かりやすくまとめました。
・「医療に従事する職員」から「勤務する職員」へ
クリニックのバックオフィスである事務職員も対象者として拡大されることが検討されています。
・40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬局勤務の薬剤師
※注意:40歳以上は現在対象者として検討されていません
・歯科技工士に従事する者
技工士の賃上げを促進するための新たな点数「歯科技工所ベースアップ支援料」が新設されます。
歯科外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)
基本点数
初診時 10点→21点→31点(※継続的な賃上げ加算)
再診時 2点→4点→6点(※継続的な賃上げ加算)
歯科訪問診療時(同一建物居住者以外)44点→66点
歯科訪問診療時(同一建物居住者の場合)10点→11点となっています。
また継続的に賃上げを実施している保険医療機関は、通常よりも高い点数(赤字記載)を算定することが可能になるようです。
ベースアップ評価料を早期に導入していた医療機関と、これからはじめる医療機関では確実に収入に差が出てくることになるでしょう。
歯科技工所ベースアップ支援料(1装置につき) 15 点
[算定要件]
(1) 歯科技工所に従事する歯科技工士の賃金の改善を図る体制につき、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして 地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、補綴物等の製作 等の委託を行った場合に、所定点数を算定する。
[施設基準]
(1) 歯科技工士が所属する歯科技工所に補綴物等の製作等の委託を行っている保険医療機関であること。
(2) 歯科技工所に勤務する歯科技工士の賃金の改善について十分に支援していること。
つまり、歯科医院が受け取った診療報酬は、単なる医院の収益とするのではなく、委託料(技工料)の引き上げなどを通じて、適切に歯科技工所側へ還元されることが算定の前提となっています。
まとめ&注意点
・ベースアップ評価料で入ってきた診療報酬は、全て人件費に充ててください。クリニックの利益ではありません。
・対象者拡大、点数がアップすることから新たに計画書の見直しが必要になります。
・新設される「技工所ベースアップ支援料」から今後歯科技工所との契約内容見直しなどが必要になると考えられます。
・導入を躊躇される先生方が不安になっている点として、ベースアップ評価料がなくなってしまった時、一度上げた賃金を減らすことが出来ず、労働トラブルに発展しないかということが挙げられます。
導入前の従業員への制度の説明、就業規則・賃金規程の整備を一緒に行うことが重要です。
ご不明点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
